松下電器 SL-10 修復 山梨県 K様
松下電器(現・パナソニック)SL-10 レコードプレーヤーの修復。
昭和54年発売。リニアトラッキング方式を採用したレコードプレーヤーで、蓄音機修理ドットコムでも多数の修理実績がございます。
このSL-10を詳しく調査したところ、部品の経年劣化による自然故障とは別に、過去の修理・改造が原因とみられる問題が存在していることが分かり、それらを修復しました。
【状態および修理内容】
- レコードの再生を終えてトーンアームが始点に戻っても、更に戻り続けようとする不良の修復
搭載しているトーンアームユニットに対して、ガイドレールの厚みが分厚く、動きが非常に鈍くなっていた。
厚みが合わない事でアームユニットが傾き、ストップスイッチが押せない状態となり、プレーヤーの電源ON時には、常にアームを戻そうとする動作を続けていた。
研磨してサイズを合わせることで、動きがスムーズになり、ストップスイッチとの位置関係が合うように修復。アームが定位置に戻れば、モーターが停止するようになった。 - アームモーターが回転しなくなっていた問題を修復。
上記の不良により、モーターに大きな負担が掛かったものと推測できますが、注油してしばらくの間、単体で動作させることでスムーズに回転するようになりました。 - アームモーターの動力を伝えるためのベルト交換、そのベルトが掛かるプーリー(2点)の清掃。
- 過去に修理したアームモーター下側の配線(ターンテーブル側と上蓋側の結線)断線のため再修理。
- トーンアームを動かすためのウォームギアの清掃、後にグリスアップ。
- ターンテーブルモータードライバーIC近くの電解コンデンサが液漏れ腐食のため交換。
- ターンテーブルモーター制御IC近くの電解コンデンサが液漏れ腐食のため交換。
- その他、ネジの緩みが多数あり、増し締めをしました。
- TAG:テクニクス, SL-10修理
- SL-10系 プレーヤー修理
- 2018/12/19 17:00
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